組織

部門


1. 植物機能ゲノミクス部門

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 従来の遺伝子実験施設が担っていた遺伝子関連技術に関する支援、組換えDNA実験に関する安全教育と安全管理に対する指導助言を行うとともに、植物作物の生産性や質の向上を目指す有用遺伝子の単離、機能解析及びトランスジェニック作物の開発に関する研究支援を行います。特に、遺伝学的に同定された有用形質を担う植物遺伝子のポジショナルクローニングによる単離及び機能解析に関する研究を作物ゲノミクス研究として位置づけ重点的に支援します。この様な有用遺伝子の単離・解析には、ゲノム配列情報並びにゲノム科学的研究手法と、QTL解析等の遺伝学的手法の両方を駆使することが必須であり、そのノウハウと必要な設備を提供します。また、単離遺伝子を利用したトランスジェニック植物作成支援及び開放系での生育試験の環境を整備しその管理を行い、この様な実験の安全管理に対して、指導・助言を行うとともに安全教育を実施します。さらに、生物生産分野での共同研究プロジェクトの企画・立案及び対外的調整を行い、学内外における共同研究の活発化に対する支援を行います。

2. 動物機能ゲノミクス部門

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 従来の医学部附属動物実験施設の管理、運営、教育、技術支援業務を引き継ぐとともに、大学内、国内研究者の要望に応えて遺伝子改変マウスを作製します。効率的に遺伝子を導入するベクターの開発、組織・時期特異的に遺伝子機能を調節できる遺伝子改変マウスを効率よく作製する新技術の開発、作製技術を持つ人材の育成等を行います。作製された遺伝子改変マウスを精子又は胚で凍結保存し、これらの特性情報を一元的に管理し、依頼に応じてマウスを供給する体制を確立します。また、開発された遺伝子改変マウスの相互利用を促進するため、遺伝子改変マウスの系統化やモデル動物化、遺伝学的・微生物学的品質管理等に対応できる研究支援体制を確立します。さらに、医学・薬学や栄養・機能性食品といった分野での共同研究プロジェクトの企画・立案及び対外的調整を行い、学内外における共同研究の活発化に対する支援を行います。

3. 機器分析部門

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 昨今、研究設備・機器の共用推進はますます加速し、共用システムの構築は我が国の研究力強化のための重要施策として位置付けられています。オープンイノベーション施設は共同利用機器を活用した学内外の研究開発等を推進し、研究に必要不可欠な高性能の分析機器を各種整備しています。核磁気共鳴装置、質量分析装置、X線回折装置をはじめとした幅広い分野で活用される大型機器から試料前処理等で必要な小型汎用機器に至るまで、研究活動を一層充実させるための多種多様な機器の共同利用化をはかり、主に本学の教育研究者、学生及び研究員等に日々利用されています。本施設は医学、生物、工学分野或いは分野横断的な領域も含め、様々な分析技術の研究開発拠点であると同時に、分析技術に関わる人材育成拠点として教育支援活動にも取り組んでいます。

4. 電子顕微鏡部門

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 最近の医学・工学・生物学などにおける最先端研究は、単に各種物質のミクロな構造を観察するにとどまらず、それらの構造を原子や分子レベルで理解し、さらに生理機能や病態と結びつけ、物事の本質を解明することにあります。特に医学の分野では、悪性腫瘍、ウィルス感染症をはじめとする病態の構造的な解明によってあらたな治療法の開発が期待され、生物学の分野でも動植物の改良から環境問題(真珠養殖に障害となるアコヤガイのウイルス解明等)の解決まで広く社会に貢献しています。また工学分野では、カーボンナノチューブ等の先端材料・新素材の物質特性の解明により新しい産業・技術の創出に繋がっています。電子顕微鏡施設はそれらの研究・教育の活性化や展開に極めて有用であり、生命科学研究者のみならず、学生・大学院生の教育・研究においても重要なのであります。 

5. 放射線科学・安全管理学部門

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 本学において、放射線の利用は多岐に渡っており、放射線利用施設は点在しています。現在、放射線管理における大学全体としての整合性の問題や同一ユーザーが複数の施設を使用する場合の手続の煩雑さが問題となっています。管理体制に整合性をとり、研究を円滑に行うためにも各施設の統合が必要であります。また、環境における放射能測定法や放射性廃棄物の有効な処理方法など技術の確立が急務となっています。このような放射線安全管理に関する学問は多岐の分野に 亘っていましたが、近年、放射線安全管理学として1つの新しい学問として確立しつつあります。社会のニーズに応えるべく、本学の放射線利用施設は、我が国を代表する放射線管理の会議である日本アイソトープ協会放射線取扱主任者部会・主任者年次大会の開催や放射線安全管理学会設立にも関与してきました。そこで、放射線安全管理を専門に行い、今後ますますニーズが高まると予想される当分野の研究・教育支援を行います。

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